ドラクエ映画 ユアストーリー ネタバレ感想レビュー

ドラクエ映画 ユアストーリー ネタバレ感想レビュー

©2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会
©1992 ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / SPIKE CHUNSOFT / SQUARE ENIX

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映画ドラゴンクエスト YOUR STORY ネタバレ感想レビュー

ど~も、ボッチドラクエおじさんです。

気になる映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」が公開されたので、久しぶりに映画館で映画鑑賞してきました。その感想ネタバレ有りのレビューです。構成とか考え出すと時間がかかってしょうがないので、思いついた感想をダラダラ綴っていきますので読み辛いと思いますがあしからずw

ドラゴンクエスト YOUR STORY【 62点 】

このブログではまだレビュー自体あまりやっていないので、点数をつけてもあまり参考になりませんが今回は全体的に見て【 62点 】くらいかな~という印象です。

中盤までは「まあまあ良く作ってあるかなあ~」といった感じでしたが、この映画の肝となる最後にして最大のネタバレ部分が個人的にはあまり受け入れられませんでした。(たぶんこの映画の最大の論点になりそうなので、最後のシーンについてはのちほど記述します。)

鳥山明のキャラクターデザインから変える必要はあったのか?

ドラゴンクエストⅤ キャラクターデザイン参考画像

©1992 ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / SPIKE CHUNSOFT / SQUARE ENIX

予告などで映像を見たときに一番最初に感じたのは、キャラクターデザインを結構変えてきたなあという点です。

ゲームのドラクエ1が出た当時幼稚園児だった私もドラゴンボールが好きだったこともあり鳥山明さんのキャラクターデザインには馴染みがありましたので、ドラゴンクエストはパッケージを見ただけで迷わず食いついていました。

「ドラクエといえば鳥山明!」と言っても過言ではないくらいドラゴンクエストにとって鳥山明のデザインは切っても切れない関係です。デジタル作画に移行したりして画風の変化など色々ありますが、シリーズ通してキャラクターデザインに鳥山明さんを起用し続けていることからも分かるとおり、鳥山明さんのデザインしたキャラクターのイメージはドラゴンクエストにとってとても大きな存在だと思います。

そんなドラゴンクエストの代名詞でもあるような鳥山明のデザインを変えてくるのは結構挑戦的な気もしますし、昨今出ているドラクエ系のゲームで見られるモデリング等を見ていると鳥山明のデザインに近づけること自体は技術的には難しくないのだと思います。

そこをあえて変えてくるのは監督の意図があるとは思うのですが、個人的な予想としてはドラクエ世代以外の客層にも受け入れてもらえるようなデザインを狙った結果なのかな?とか思いました。(現行のデザインのゲームでも売れてるので、鳥山明のデザインに寄せても一般受けするんじゃないか?というような気がしなくもないですが・・・)

今回の映画で良かったポイントの1つに『 キャラクターの表情の豊かさ 』が挙げられると思うのですが、今回のデザインのほうがCGで表現するときに表情が作り易かったということもあるのかな?とも思ったりしました。

まあドラクエ世代のファンとしては鳥山明のキャラクターのイメージが強いのでYOUR STORYのデザインに慣れるのに少し時間がかかりましたが、ゲームとは別作品として割り切って見ればデザインの違和感に関しては慣れてくる部分はありました。

特に泣けるシーンやビアンカ・フローラ等のヒロインの女の子キャラクターを可愛らしく見せるシーンでは、CGのキャラクターに上手く表情が付けられていたのでかなり好印象でした。

細かい部分で個人的に気になったのは、手のパーツのデザインでした。手は作画でも難しいパーツで狂ったデッサンなどが目立ちやすい部分ではあると思うのですが、それはCGでも同じなのでしょうか?

カットによってやたら手が大きく見えてしまうことが何度かあり、時々フィルムに集中できませんでした。(主人公が奴隷として捕まっているときに王子と2人で話してるシーンとか、主人公の手が異様に大きく見えた記憶。指が太く感じたのかな?)

CGの場合キャラ毎にモデリングしたらカット毎にパーツの大きさが変わったりすることは少ないと思うのですが、小道具を持たせたりするときに部分的に大きさをいじって調整したりするのかなあ?

よくキャラクターをデザインする際に「手や足を少し大きくデザインして可愛く見せる」ということがあったりするので、本編も少しコメディ色が強いカットちらほら見受けられたので狙って少し手足を大きくしてるのかな?

登場するモンスターが少ない!

ドラゴンクエスト モンスターデザイン参考画像

©1992 ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / SPIKE CHUNSOFT / SQUARE ENIX

ドラゴンクエストといえば、モンスターでしょう。今までのシリーズで登場した数多くのモンスター達をフューチャーしたゲームも多く作られています。これもやはり可愛らしさとカッコ良さを両立させた鳥山明のデザインがとても魅力的です。

物心付く前からドラゴンクエストで遊んでいたので、何年か経ったあとで他のロールプレイングゲームをやったときにモンスターデザインのチープさに驚いた記憶さえあります。

そんなドラゴンクエストのモンスターですが、今回の映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」ではあまり種類が多く出てきませんでした。CGはモデリングするのにお金がかかるというのを聞いたことがあるので、今回の映画で登場するモンスターの種類が少ないのは予算的な問題なのかな? と思ったりしました。

今回のCGで人物キャラクターのデザインには少し違和感がありましたが、モンスターのデザインに関しては良くできている印象だったので逆に残念でした。あのクオリティのモンスターがもっと種類が多く出てきたら、もっと画面が栄えたような気がします。

キラーマシンが出てきたのは良かったのですが、個人的にはドラキーとかホイミスライムとかスライムナイトとかが好きだったので映画でも見てみたかったですw

今回キラーパンサーの名前が「ゲレゲレ」だったのですが、あれってゲームだとランダムだったんですかね? 私のプレイ記憶だと「ボロンゴ」とかそんな名前だった記憶ですw

倒したモンスターを仲間にする描写が少ない

仲間になりたそうにこちらを見ている

©1992 ARMOR PROJECT / BIRD STUDIO / SPIKE CHUNSOFT / SQUARE ENIX

ドラクエⅤといえば「倒したモンスターを仲間にできる」というドラクエシリーズで初のシステムが導入されたのが印象的でした。

しかし今回の映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」では、その描写がはっきりと描かれているシーンは少なかったように感じました。ベビーパンサーを仲間にするエピソードはカット。スラリンは勝手についてきて仲間になってたし、唯一あったのはブオーンを倒したあとで目の色が穏やかになって服従したシーンのみ。

道中の倒したモンスターが起き上がって「仲間になりたそうにこちらを見ている」シーンがちょっと見たかったのですが、叶いませんでした。

そもそも映画では倒したモンスターが粉々の宝石や硬貨になってしまっていたので、普通のモンスターが仲間になるという概念自体ないんですかね?

ドラクエⅤの中ボス ブオーンについて

ブオーンが意外に小さかった。ゲームの記憶だと塔の上で小さい主人公が待ってるとブオーンの上半身だけ見えて凄い大きく感じましたが、映画ではそのスケールより小さく感じて迫力があまりありませんでした。

今回一箇所だけ編集が上手くいっていないと感じたところが、このブオーンのシークエンスだったと思います。はっきりとブオーンと戦ったという描写がないのに、急に酒場の扉を開けて入ってきた主人公一行が丸焦げになっているというシーンです。

どうも「初めてブオーン討伐に行ったら炎の攻撃で返り討ちにあった」ということみたいでしたが、あそこはかなり分かりづらかったと思います。私はちょっと状況を把握するのに時間がかかりました・・・。

ブオーンが仲間になる件。なんか当時の子どもの間で流行ってそうなデマっぽいネタを使ってきたなあと思ってしまいましたが、調べたらDSかなんかのリメイクではプオーンとかいう小さいブオーン?が仲間になるみたいですねw

ブオーンを仲間にしたところの少し違和感を感じましたが、ラストに船を空に運ぶのと子どもを上に投げ飛ばす役が必要だったというシナリオの都合上に仲間にしたのかなあ?

すぎやまこういちの音楽が劇場で流れるのが良かった♪

ドラゴンクエストシリーズの音楽といえば「すぎやまこういち」さんです。誰もが一度は聞いたことのあるあのBGM。すぎやまこういちさんの音楽が使われていたのはとても良かったです。

ゲームで何度も聞き馴染んだ音楽を聞くだけで自然と当時を思い出すし、ここぞというシーンでメインテーマが流れたりすると感動的でした。映像作品において音楽の持つ力は本当に大きいですね♪

花嫁の選択と告白のシーンが感動的で良かった

ドラクエⅤで主人公が花嫁の選択を迫られるイベント。これを映画でどうするのかは気になっていました。私はビアンカと結婚した記憶があるのですが、今回の映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」では、フローラを選んだ後に思い直してビアンカと結婚します。

この展開は凄い良かったと思います。フローラが少し可愛そうな気にもなってしまいますが・・・。

ゲームのときはそこまで感動しませんでしたが、映画で感情豊かに表現されるとちょっと涙ぐんでしまうようなシーンでした。

ネタバレ ラストのオチが酷い! まさに興醒め

ラストが普通だったら個人的に80点以上だった気がするんですが、最後の展開で今回は一気に冷めました。

それはラストシーンです。

私はドラクエⅤは途中で止めてしまったので、多分完クリしていません。子どもが生まれた後の途中までしか記憶がありません。(ロープレは途中で飽きてしまった完クリしないものが結構多いw)ラスボスのミルドラースも見た記憶がないのですが、今回の映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」ではラスボスのミルドラースは出てきませんw

当時ゲームでここまでプレイしてなかったので分からないのですが、亡くなった母マーサをゲマが吸収してマーサの能力を手に入れるっていう描写が少し気持ち悪かったのです。これはゲームでもあるのかな? ミルドラースがラスボスってことは、ここまではゲームにもあるイベントですかね?

マーサの能力を吸収したゲマの最後の呪文でゲートを開き息絶えたゲマ。主人公の子ども(天空の勇者)がそのゲートに天空の剣を投げ込むことで封印したかにみえた瞬間、急にフリーズして世界が画質の劣化したドットのような表現に変化。

ミルドラースの代わりに出てきたラスボスのようなキャラが映画オリジナル?のウイルス的な存在。そのウイルスが主人公に対して「この世界はお前がプレイしてるVRゲームなんだ」というような内容を暴露します。ウイルスの攻撃によって今までの世界がドットやバグのような世界に劣化していく。精神的にも主人公を追い詰めるが、スラリンがそれを庇う。

スラリンがそのウイルスに対抗するシステムで、今までウイルスの動向を監視していたというようなことカミングアウト。なんやかんやで俺はゲームが大好きでドラクエは最高なんだよ~!! みたいな展開で勝利。

その後世界は元の状態になりましたとさ・・・。

最後の展開で今までの世界観を否定されてしまったので、細かい部分はあまり覚えていません。

「今までのはゲームでした~。」オチは少し予想していましたが、やはり気分が良いものではありませんでした。何が良くないかというと、今までのストーリーや感情移入していた出来事を全て否定されたような気分になってしまったからです。

上手く文章化できませんが、映画などの映像作品は登場人物に感情移入して疑似体験するようなエンターテイメントだと思います。映像だから作られた虚構の世界なのは承知のうえで世界簡に入り込んでわくわくしたり、怒ったり、笑ったり、感動したりするんだと思います。

最後にその世界観を丸ごと否定されてしまうと、救いがないというか、虚しいというか、作り手に馬鹿にされているような気分にさえなってしまうことがあるのかな思います。

そのネタバラシの後もラスボスを倒して世界は救われました。ハッピーエンドでしたよ~、みたいな内容があるのですが、全く感情移入できませんでした。完全にしらけた目で見ているような感じでした。まさに興醒め状態。だってそうでしょ? これVRゲームの中の話ですよ、ってさっきそっちがネタバラシしちゃってるんだからw

それまでにあったちょっと感動するようなエピソードも全部VRゲームのプログラムだったんだよね~、ああ馬鹿馬鹿しい。結婚のシーンでフローラが变化の杖で占い師に化けて主人公の本心に気づかせてあげたのも全部VRの初期設定かよ!とw

ハッピーエンドじゃない映画で好きな作品もあるのですが、今回の映画「ドラゴンクエスト YOUR STORY」はちょっと好みではありませんでした。世界観を覆さないで、もっと普通に終わってくれたほうが後味が良かったと思いました。

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